「老老介護」がますます増加。介護が必要となる要因の第一位が認知症に。~平成年国民生活基礎調査より~

 

平成29629日、厚生労働省は「平成 28年国民生活基礎調査」の結果を取りまとめ、公表しました。

国民生活基礎調査は、保健、医療、福祉、年金、所得などの国民生活の基礎的事項を調査し、厚生労働行政の企画、運営に必要な基礎資料を得ることを目的に、昭和 61 年から実施されています。3年ごとに大規模な調査を実施し、その間の年は簡易的な調査を実施しています。

 

 

 

高齢者を取り巻く環境について

 

2016年62日現在の全国の高齢者世帯(65歳以上の高齢者のみまたは高齢者と18歳未満の未婚者のみで構成される世帯)は1,3271千世帯で、前回調査から約55万世帯増加しています。世帯全体の26.6%を占めており、年々増加しています。

要介護者の年齢は、男性では「8084歳」が最も多くて26.1%、女性では「8589歳」が26.2%で最も多い年代となりました。

介護を行う人は、要介護者と同居している人が58.7%と半数以上を占めました。介護事業者は13.0%にとどまり、現代社会においても介護=家族という構図が根強く残っていることがうかがえます。

要介護者とその介護を行う人について、世代間の組み合わせをみると、60歳以上同士で介護をしているは70.3%でした。以下、65歳以上同士で54.7%、75歳以上同士で30.2%と続きます。

いずれの年代においても高い割合が見えましたが、これには二つの要因があります。

一つは、配偶者を介護している家庭が増えていること。そしてもう一つは、長寿と高齢化により、親を介護している子どもの世代も高齢者になっていることです。

いずれにせよ、在宅介護における「老老介護」の割合が大きくなっていることがわかります。

21361291 - hand of an elderly woman holding the hand of an elderly man

 

 

介護が必要になった要因の第一位は「認知症」

 

今回の調査では、介護が必要となった要因の第1位に初めて「認知症」がランクインしました。要因全体の18.0%を占めています。前回の平成25年度調査では15.8%で第2位でした(その時の第1位は脳卒中で、18.5%でした)。

認知症ドライバーによる交通事故など、認知症患者の増加が社会問題になりつつあります。認知症を持つお年寄りへの対応が、現代日本が抱える大きな課題であることを、数字の面からも裏付けたと言えそうです。

 

 38926909 - desperate sad pensioner living in residential home

 

まとめ

大規模な調査は3年に一回のペースで行われています。3年という時間は短いようですが、前回との比較においては、家族の在り方、介護の在り方が変わりつつあることが傾向として明らかになっています。

この先の日本の将来においても重要となる介護。「在宅での介護療養を進める」という方針も打ち出されている中、「誰が介護を担っていくのか」という課題も突き付けられていると言えそうです。